東急沿線の賃貸・不動産ならバレッグス

賃貸の重要事項説明で注意すべきポイント10

 

賃貸の重要事項説明で注意すべきポイント10

この画像には「賃貸の重要事項説明で注意すべきポイント10」と書かれています。

重要事項説明は、契約の日にサインする書類のひとつくらいのイメージしかないと思います。いきなり甲が乙がと専門的でとても分かりにくい重要事項説明

 

でもとても大切な契約の「事前確認」、特に注意すべきポイント10をまとめました

 

細かく内容を把握したい人は、1.そもそも重要事項説明とは? 2.重要事項説明の主な項目で重要事項説明書のひな形に、どのような内容が記載されているかをまとめて解説しています。

 

専門的で分かりにくい書類ですが、どこに、どのようなことが書かれているかを知るだけで、理解度が格段に上がります。是非、実際に説明を受ける前に、この記事を読んで予習しましょう。

目 次

賃貸の重要事項説明とは

物件を申込み、入居審査に通るといよいよ契約です。
重要事項説明はこれから行う契約の内容について
「契約より前に」不動産会社が借主に説明することを義務づけられたものです。

流れとしては、重要事項説明の後に、契約を行います。重要事項説明書は契約前の事前確認ですので、この書類にサインをしたからといって契約が成立するわけではありません。

物件を探す際に得られる情報は、ネットの情報、図面の情報、現地で確認した情報です。それらの内容と相違がないか契約前に確認すること、また説明によって新たに得た情報を踏まえ、本当に契約するかどうかを判断できるよう事前説明を行うことが目的です。


実際には契約当日の契約前に行うことがほとんどなので、短い時間で判断しなければなりませんが、依頼をすれば事前に書類を送ってもらえる場合もあります。

取引に関係する不動産会社、大家さん、対象物件について説明するパートです。

①不動産会社の名称や住所、代表者、宅地建物取引業の免許番号について

 

②重要事項説明を行う宅地建物取引士の氏名、登録されている事務所、免許番号について
詳細は、注意すべきポイント10
(1)宅地建物取引士が説明しているかをご確認ください。

 

③営業保証金(弁済業務保証金)の預け先

 

④大家さん(貸主)の氏名・住所・連絡先について

 

⑤対象物件の名称・号室、構造、築年数、間取り、床面積などのベースとなる情報について

①物件の所有者について

貸主と所有者が同じかどうか、違う場合はその関係がどうかを確認します。例えば所有者が個人名で、貸主はその人が経営している会社である場合や、相続後に登録を変更していない場合、不動産会社が所有者から物件を借り上げている場合などがあります。また物件に差押が入っていないかを確認します。

 

②がけ崩れ、土砂災害、津波、水害等の規制区域または危険区域に属しているか

物件の所在地が造成宅地防災区域、土砂災害警戒区域、津波災害警戒区域など、災害の危険性がある地域か確認します。また2020年8月より「水害ハザードマップ」の説明が義務化されています。
詳細は、注意すべきポイント10(5)ハザードマップの状況をご確認ください。

 

③耐震診断・アスベスト・建物状況の調査状況

耐震診断は旧耐震基準の物件について、耐震診断を行ったかどうかを確認するもので、耐震診断をしなければならないという規制があるわけではありません。
アスベスト(石綿)も同様で、調査をしなければならないのではなく、調査を実施したかどうかを記載するものです。
建物状況調査(インスペクション)も同様です。建物状況調査は、中古住宅の売買を、建物状況調査を第三者にしてもらうことで、より円滑にすることが主な目的である為、賃貸で建物状況調査を実施していることはあまりありません。

 

④電気ガス水道などインフラについて

インフラはとても重要です。電気ガス水道(下水)の整備状況とメーターが専用かどうかを確認します。築年数が古い物件ではメーターが集合の場合があり、部屋ごとに個別計測ができない為、家賃と別に水道代毎月何千円のような形で、大家さんに支払う場合があります。
詳細は、注意すべきポイント10(2)都市ガスかプロパンガスかをご確認ください。

 

⑤建物の設備について

トイレ、浴室、洗面所の設置状況や、キッチン、エアコンについて、またテレビ、電話、インターネットの環境についても説明しています。他にも駐輪場・バイク置場・駐車場の有無、空き状況や値段の記載もされています。インターネットについては物件によっては好みの回線を利用できないこともあるので注意が必要です。
詳細は、注意すべきポイント10(3)キッチンやエアコンは設備か残置物かをご確認ください。

 

①家賃、家賃以外に支払う金額について

毎月支払う家賃や管理費、契約時に支払う費用について確認します。保証会社加入の場合はその費用や、更新料などの記載もあるのでしっかり確認しましょう。

 

②家賃の支払い時期・方法

毎月家賃をいつまでにどのような方法で支払うか確認します。振込の場合はうっかり忘れてしまうと滞納になってしまうので注意が必要です。

 

③契約の解除について

契約違反などで契約が解除されてしまう内容について確認します。

 

④損害賠償や違約金について

家賃を滞納してしまった場合の滞納遅延損害金や、解約日以降に退去しなかった場合の違約金や損害賠償、建物を故意過失などで壊してしまった場合の損害賠償についてなどを確認します。
詳細は、注意すべきポイント10(6)短期解約の違約金は設定されていないかをご確認ください。

 

⑤契約期間、更新について

契約期間がいつからいつまでか確認します。また更新の際に支払う更新料や、不動産会社に支払う事務手数料の金額を確認します。
詳細は、注意すべきポイント10(4)更新時にかかる費用はいくらか
をご確認ください。

 

⑥物件の制限について

ペット飼育の可否、可能な場合の種類や頭数を確認します。また楽器の使用持ち込みの可否や種類、その他、禁止事項を確認します。
詳細は、注意すべきポイント10(9)ペットや楽器の制限を把握しているかをご参照ください。

 

⑦敷金の精算について

敷金は家賃の滞納や退去時の修繕費用を契約時に預け入れる為、残金は退去後に返金されます。退去敷金の精算内容・方法について確認します。敷金償却の記載がある場合は、返金されないので注意が必要です。
詳細は、注意すべきポイント10(8)原状回復の範囲がガイドラインに反していないをご参照ください。

 

⑧管理の委託先

大家さん(貸主)が管理を委託している場合は、どこにしているのかを確認します。
詳細は、注意すべきポイント10(10)なにかあった際の連絡先はどこかをご参照ください。

 

⑨その他備考や特約について

その他、周辺環境についての特記事項や、物件についての特記事項、特約を確認します。
詳細は、注意すべきポイント10(7)告知事項・ネガティブ状況は把握しているかをご参照ください。

それでは重要事項説明で注意するポイント10を解説します!

重要事項説明は宅地建物取引士の説明義務があります。重要事項説明書に記名押印された、宅地建物取引士が、宅地建物取引証を提示の上、説明しているか確認しましょう。そもそも宅地建物取引業法に違反しているので大変危険です。

都市ガスとプロパンガスでは地域によって違いはありますが、首都圏ではプロパンガスの方が費用が1.5倍から2倍程度高いという傾向にあります。都市ガス(LNガス・LNG)・プロパンガス(LPガス・LPG)と記載されていますので注意しましょう。

前の入居者が残していった設備品を残置物といい、新しい入居者が自由に使用していい契約もあります。残置物を撤去する費用は借主の負担となるので注意が必要です。
1Rや1Kの場合エアコンは設備であることが多いですが、1LDKや2DK、2LDKなど複数の居室がある物件でエアコンが2台以上ある場合、設備としてはエアコンは1台だけというケースがあります残置物は設備では無いため、経年劣化などで故障しても貸主の修繕義務がありません。自分で修理し費用負担もしなければならないので注意が必要です。キッチンも「ガスコンロ設置可」と記載された物件では、ガスコンロが残置物として利用できるケースがありますが同様です。残置物が不要な場合は撤去できないか相談してみるといいでしょう。

更新時の費用がいくらかかるのかはとても重要です。一般的には更新料は1か月であることが多いです。更新料以外に、不動産会社に支払う事務手数料も記載されています。2年に一度支払わなければならない金額ですので、しっかり確認しましょう。保証会社加入の場合は保証会社の更新料も合わせて確認しましょう。火災保険は賃貸の契約期間と合わせて2年契約ですので、更新時に再度契約が必要になります。

2020年8月より重要事項説明で義務付けられている水害ハザードマップ。市区町村のホームページからでも調べられますが、必ず目を通すようにしましょう。特に海や河川の近くの場合は注意深く確認しましょう。緑道が近隣にある場合も河川の上に緑道を作っていることもある為、注意が必要です。東京城南4区の水害ハザードマップのリンクを張っておきますので気になる方はご確認ください。その他地域も、市区町村名+水害ハザードマップで検索すればデータを事前に確認できますので重要事項説明を受ける前に目を通しておきましょう。

目黒区ハザードマップ
世田谷区ハザードマップ
品川区水害ハザードマップ
大田区ハザードマップ

敷金礼金なしの物件(ゼロゼロ物件)や、フリーレントが入居時についている物件では、短期解約の違約金が特約として定められていることがあります。一般的には1年以内の解約に、短期解約の違約金を1か月を設定していることが多いです。2年以内の解約で違約金が設定されている場合や、違約金が2か月以上である場合は、退去時の費用負担が、大きくなるリスクがあるので注意しましょう。
敷金礼金なし物件については関連記事で詳しく紹介していますので合わせてご覧ください。

関連記事:敷金礼金なしのデメリットは?本当にお得か検証しました!

自殺や事故死などがあった場合、告知事項として説明義務があります。極端な例以外にも臭気や騒音が発生する建物や道路があること、建築現場などがあること、お墓などが真裏にあるなどネガティブ要因が記載されていないか、また実際にないかは確認しましょう。自分が気にならなければ問題はありません。周辺環境についてのチェックポイントは、内見時に直接確認するのが何より大切です。関連記事で詳しく紹介していますのであわせてご覧ください。

関連記事:周辺環境のチェックポイント

賃貸では退去する際に「原状回復」しなければなりません。国交省の定める原状回復ガイドラインで入居者の責任範囲は、故意過失や通常の使用に反する使用などがあった場合は、その費用を負担しなければならないと定められています。一方で経年変化や自然損耗、通常の使用による損耗は家主の負担と定められています。クリーニング費用借主負担の特約は一般的ですが、自然損耗も入居者の負担にする内容や、設備故障も全て入居者負担などといった内容はガイドラインに反し危険な内容といえるので注意して確認しましょう。原状回復については少し内容が難しいので、気になる方方は関連記事も合わせて読んでください。

関連記事
賃貸の原状回復のポイントを解説!入居時にできる費用を抑える対策も紹介

ペット飼育の可否、楽器の持ち込み演奏の可否は重要な項目です。黙ってペットを飼ってしまうと契約違反になってしまいます。楽器もサイレントなら大丈夫と勝手に判断するのは危険です。一般的にペットの飼育や楽器の演奏は、種類等にかかわらず全て不可という物件が大多数ですので、例えば金魚を買いたいとか、シンセサイザーを持ち込みたいとかがあれば申込時に確認しておくことをおすすめします。ペットの飼育については関連記事がありますので合わせてご確認ください。

関連記事
一人暮らしでペットを飼うのは難しい?!かかるお金や物件の実情を徹底調査

管理の委託先に何かあった際の連絡先が記載されていますので必ず確認しましょう。管理会社がはいっている物件は、設備故障など問題があった際に会社に連絡することが出来ますが、家主自主管理の物件では大家さんに直接連絡をしなければなりません。少し心理的にハードルが高いですよね。とても大事な項目ですので必ず確認しましょう。

最後に・・・

以上、重要事項説明で注意するポイントについてでした。なかなか興味を持ちにくい内容ですが、トラブルの原因になる要素の多くは重要事項説明書に書かれています。この記事を一読してから重要事項説明を受けるだけでも、あの内容だと理解しやすくなるはずです。

 

重要事項説明は分からないことや不安なことを、このタイミングで全て確認する場です。しっかり納得してから、契約に進みましょう。最後までご覧いただきありがとうございました。

バレッグス学芸大学本店

〒152-0004
東京都 目黒区 鷹番2-5-21
TEL:03-3794-1154
東急東横線 学芸大学 駅徒歩3分の距離にあります。

ライター
ライター:菅原優也 所属:株式会社バレッグス賃貸営業部(広告・マーケティング部門)2015年株式会社バレッグスに入社。不動産賃貸仲介・WEBマーケティング合わせて約10年の経験からお客様の気になるポイントを記事にまとめています。目黒区にも10年ほど暮らしている為、この地域の情報にも自信があります。宅地建物取引士資格保有