賃貸の洗濯機置き場、分からないことたくさんありますよね。最近はドラム式洗濯機の人気が高まっていることもあり、洗濯機置き場のサイズは物件探しで重要な項目です。
この記事では、洗濯機置き場のタイプやサイズ、防水パンについて、内見時に注意すべきポイントをまとめました。みなさんの新生活が快適なものになる手助けになれば幸いです。
まずは、賃貸の洗濯機置き場のタイプとサイズについてまとめていきます。 タイプによっては、そこまで気にしなくても問題ない場合もありますし、綿密に採寸しなければならない場合もあるので注意が必要です。
洗面脱衣場のないワンルーム・1Kタイプで多いのが、キッチン横で左右が壁で囲われているタイプの洗濯機置き場です。このタイプでは横幅が限定される為、洗濯機を購入または搬入する際に注意が必要です。さらに給水口までの高さもギリギリの場所に設置されていることが多い為、高さにも気を付ける必要があります。
このタイプの洗濯機置き場は防水パンが640mm×640mm(内寸586mm×586mm)のタイプが多く、高さにも制約がある為、ドラム式の洗濯機を置くことが難しい場合が多いので注意が必要です。
独立洗面台付きの脱衣場がある物件の多くは、洗面台の横に洗濯機置き場が設置されています。この場合も洗面台と壁の幅に制約がある為、横幅の採寸は入念に行うようにしましょう。600mm程度に設定されている場合が多く、ドラム式洗濯機が置けない場合があります。
高さについては、給水口が壁埋め込みタイプなので、あまり気にしなくても問題ありません。
ただし、この洗濯機置き場には防水パンが設置されていませんね。大丈夫なのか?と不安になるかと思いますが、排水口にエルボと呼ばれるホースが設置されている為、基本的に問題はありません。ただし洗濯機によっては、かさ上げ台を設置しなければならない可能性があるので注意しましょう。
※エルボについての詳細は 4.そのほか賃貸の洗濯機置き場で注意すべきことで詳しく解説していますのでご確認ください。
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収納の中に洗濯機置き場が設置されているタイプの場合は、防水パンのサイズとあわせて、収納内の幅と奥行きが重要になります。さらに収納の扉がある為、奥行きが少しでも範囲を超えてしまうと、閉まらなくなってしまいます。また扉がフルオープンにはならないことで搬入する際の幅も制約を受けます。
この写真のタイプの防水パンは足の位置が高く、場所が固定されている為、サイズ内に収まる洗濯機しか置くことができません。640mm×640mmの外寸ですが、通常洗濯機は壁との間にスペースをとらなければならない為、防水パンが左側の壁にくっついてることで制約をうける可能性があります。スペースとしては収納の幅まで余裕がありますが、防水パンとの兼ね合いがある為、注意しましょう。
横幅のスペースに余裕がある場合は、ほとんど制約を受けずに洗濯機を置くことができます。洗濯機置き場の内寸を測り、給水口の高さに気を付ければ問題なく洗濯機を置くことができるでしょう。エルボにホースをつなげる際に高さが必要な場合はかさ上げ台を設置して対応しましょう。
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洗濯機置き場のタイプについて解説をしてきましたが、防水パンがある物件とない物件がありましたね。そもそも防水パンにはどのような役割があるのでしょうか?
防水パンの役割は大きくわけて3つあります。
その名の通り防水の役割がひとつ目です、少量の水漏れや、結露によって水滴が落ちても、防水パンがあれば、床の腐食を防ぐことが可能です。ただし防水パンから溢れるほどの大量の水漏れとなると当然防ぐことはできません。
洗濯機は稼働中に大きな振動が発生することがあります。洗濯機が床に直接置かれている場合は、その振動が直接下階に響いてしまう恐れがあります。防水パンを置くことで、パンが振動を吸収し、揺れや音を小さくすることができます。
タイプによりますが、防水パンを置くことで洗濯機と床の間の掃除やメンテナンスがしやすくなります。かさあげタイプの場合はとくに掃除がしやすく、排水口やエルボとの接続も容易になります。
洗濯機の防水パンには規格がありサイズは概ね決まっています。またタイプも大きく分けて3種類です。それぞれの特徴を確認しましょう。
防水パンの外寸サイズの規格は3種類
です。
防水パンのタイプは3種類
(a)フラットタイプ フラットタイプはオーソドックスな防水パンで水漏れの受け皿があるタイプです。
フラットタイプは主に水漏れを防ぐことに重点を置いているので、洗濯機のタイプを選ばず使用できるメリットがあります。一方洗濯機との間に隙間がないので掃除がしにくいデメリットがあります。
(b)かさ上げタイプ かさ上げタイプは四隅が高く中央がくぼんでいるため、掃除がしやすいことが特徴です。フラットタイプよりも掃除がしやすいメリットがあります。ただしかさ上げしている分、給水口までの高さに影響がでるので注意が必要です。
(c)かさ上げ枠なしタイプ かさ上げ枠なしタイプは四隅が高く枠がない(または低い)ため、最も掃除がしやすいというメリットがあります。また枠がない分、小スペースで配置、または左右にゆとりを取ることができるため、ドラム式洗濯機を置く時などは洗濯機パンの影響を最小限にできるメリットがあります。
それでは具体的に賃貸の洗濯機置き場で採寸時に注意すべきポイントについて解説していきます。
まず、前提として洗濯機のサイズを把握しましょう。すでに持っている洗濯機を持っていく場合は、改めて洗濯機のサイズを説明書を調べて確認しましょう。説明書が紛失してない場合はメーカーホームページより型番で検索できる場合がありますので必ず確認しましょう。
これから新規に購入する人はまず、洗濯機のタイプ別に概ねのサイズを把握しましょう。
洗濯機置き場の幅が600mm以下の場合、縦型の5kgの洗濯機しか置けない可能性があります。ドラム式洗濯機を設置することが絶対条件の人は、ドラム設置が必須である旨を不動産会社の担当に伝えた上で物件選定を行うことをおすすめします。
スリムタイプのドラム式洗濯機でも幅600mmが最小サイズの目安です。壁にぴったりとつけるわけにもいきません。左右それぞれ10mm、ホースを側面から通す場合は100mm以上離すことを推奨しています。直接洗濯機下の排水口るなぐ場合で620mm、側面からホースをつなぐ場合で710mm以上の幅がなければ設置が難しくなります。まずはスリムドラムでサイズのあたりをつけて、現地で入念な採寸を行うようにしましょう。
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panasonic:取扱説明書検索 HITACHI:洗濯機・衣類乾燥機取扱説明書検索 東芝:洗濯機・衣類乾燥機取扱説明書検索 SHARP:洗濯機・衣類乾燥機取扱説明書・寸法図
幅と奥行きが大丈夫でも、給水口までの高さが問題になることもあります。 とくに蛇口がついているタイプの場合、蛇口の長さ分影響が出ます。
洗濯機の高さはメーカーにより様々ですが、高さの採寸も必ず行うようにしましょう。縦型洗濯機の場合、洗濯機の高さにフタを開いた時の高さが加わるので注意が必要です。上の表にフタ開け時の高さの目安も記載しましたのでご確認ください。
これも見逃しがちですが、ドラム式洗濯機のドアが開く方向はかなり重要です。 洗濯機置場が正面に配置できる場合は問題になりませんが、横向きに配置されている場合、ドアの開閉方向によっては、洗濯物が著しく入れにくくなります。
見落としがちですがとても重要なので、既存の洗濯機持ち込みの場合は間取りの選定に気をつけ、新規購入の際はしっかり確認して購入しましょう。
最後にそのほか、賃貸の洗濯機置き場で注意すべきことを解説します。
実はけっこう多い問題が、エルボが無いという問題です。「エルボ」聞き慣れない言葉だと思いますが、洗濯機置き場の、防水パンや排水口についている「L字型」をしたパイプのことをエルボと言います。
エルボは排水トラップがある場所では必ず必要です。洗濯機の排水ホースに取り付けて排水口とつなぎ、水漏れの防止と排水トラップがしっかり稼働するようにするる役割があります。なお排水トラップとは排水口の構造を利用して、悪臭や異物が配管から上がってこないようにする仕組みのことをいいます。
洗濯機の排水ホースに取り付けるものであるため、前入居者が引っ越しの際に持っていってしまうことがあります。エルボは設備であるため、不動産会社か大家さんに連絡して準備してもらうようにしましょう。
ただし築年数の古い物件では、排水トラップがなく、排水口に直接流す場合があります。排水トラップがない物件では、排水口から悪臭がするトラブルが起こりやすいので注意が必要です。エルボが無い場合は、排水トラップがあるかどうかもあわせて確認しましょう。排水トラップが無い場合、排水トラップ付きエルボを設置することで、改善することが出来ます。
尚、エルボはホームセンターやネットでも購入できます。
画像参照:AMAZON 洗濯機エルボ
解説の中でも防水パンが無い物件の写真がありましたね。賃貸の洗濯機置き場では、しばしば防水パンがないこともあります。防水パンの役割は、①水漏れや結露の防止、②振動や振動音の軽減、③掃除やメンテナンスをしやすくする、の3点でした。
①水漏れや結露の防止については、防水パン内での水漏れを防止する機能なのでそこまで重大な問題にはなりません。ただし②振動や振動音の軽減、③掃除やメンテナンスについては対応しておいた方が安心です。
②振動や振動音の軽減、③掃除やメンテナンスの両方に効果的なアイテムがかさ上げ台です。予算に余裕があればキャスター付きのものを購入すると掃除の際にかなり役立ちます。
費用も3,000円前後で購入できるのでおすすめです。キャスターが無いもので防振ゴムのかさ上げ台もあります。防水パンが無い場合だけでなく、フラットタイプの防水パンの場合も、振動の抑制と掃除をしやすくする効果があるのでおすすめです。
画像参照:AMAZONかさ上げ台
洗濯機置き場の注意点に給水の仕組みがわからないというパターンがあります。多くの賃貸物件では水漏れ防止用のニップルがついているか、蛇口にアダプターがついています。
ただこれも前の入居者が引っ越しにあたって持っていってしまっていることがあります。その際は、不動産会社または大家さんに、洗濯機用の給水アダプターを取り付けてもらえないか確認しましょう。
アダプターは自己負担で取り付けるように言われることもあります。その場合は新規購入の場合は搬入時に取り付け依頼をして、もともと使っていたものを持っていく場合は引越屋さんに取り付けを依頼しましょう。
画像参照:AMAZON洗濯機蛇口アダプター
最後に特にドラム式洗濯機を設置しようと思っている人は要注意です。洗濯機置き場のスペースはしっかり確保できていたけれど、搬入できないという問題も発生します。エレベーターが無い物件で、階段が回らないパターンや、室内のクランクで引っかかってしまうパターン、そもそも扉が通らないパターンなど問題は様々。
新規購入する場合は、家電量販店などで搬入可能か事前にチェックしてくれるサービスがあります。ドラム式洗濯機は高級品です。必ず事前にチェックしてもらいましょう。
外部リンク ヨドバシカメラ:設置工事お見積りの申し込みについて
以上、賃貸の洗濯機置き場のサイズはどのくらい必要?内見で注意するところは? についての記事でした。
賃貸の洗濯機置き場は、意外と失敗しやすい要注意ポイントのひとつです。 とにかく大事なのは、利用している洗濯機を持っていく場合は、説明書を確認してサイズをしっかりと確認すること。 新規で購入する場合は、ドラム式洗濯機なのか、縦型洗濯機なのかをまずは決めて、購入したい商品をピックアップしてサイズを控えておくことが重要です。
物件の選定が進んだ際は必ず、細かく採寸して設置できるか判断しましょう。 ドラム式洗濯機の場合は、家電量販店などで設置可能かのチェックをしてくれるサービスもあります。20万円以上することも多い商品、事前確認は必ずしてもらいましょう。
東急沿線で賃貸物件をお探しの際は是非バレッグスにもお声がけください。洗濯機置き場のことや、採寸のことなど経験豊かなスタッフがしっかりとフォローいたします!
それでは最後までご覧いただきありがとうございました。
バレッグス学芸大学本店
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