家族での海外赴任が終了し、帰国が決まった時に苦労するのが、賃貸物件の契約です。
私も帰国者の部屋探しをお手伝いしたことが何度かありますが、持ち家がある方も多いのですが、定期借家契約で貸し出していたりと、自宅に戻れることはほとんどありませんでした。転勤が多い方は持ち家を持たない方も多いです。
この記事では、海外から帰国時の部屋探しがスムーズに進められるように、準備するものや、手順などポイントをまとめました。帰国時の部屋探しに活かしていただければ幸いです。
帰国者の部屋探しでは、主に下記の5点がネックになることが多いです。
海外帰国者の方との契約手続きは通常の契約と比較して時間がかかることや、必要書類の準備が困難なものがあること、内見が出来ない可能性があることなどから、管理会社より断られてしまうことがあります。ファミリータイプの物件の場合、そもそも物件数が少ないので、限られた物件をスピーディーに決めなくてはならなくなり、不動産会社との連携がとても重要になります。
【対策】 気になる物件を全部確認して、海外帰国での契約が可能な物件を洗い出す 不動産会社の担当者とお客様が物件をどんどん出して、契約可能な候補物件の洗い出しをしましょう。契約できない物件のことを考えていても仕方がありません。
内見が出来ない、一時帰国しなければならない点は、帰国者の部屋探しで苦労する大きなポイントです。コロナ禍の現在では入出国もコロナ前よりも時間がかかる為、気軽に帰国して部屋探しもなかなかしにくいのが実情です。とは言え内見もしないで物件を決めるのも心配です。
【対策】 物件はオンライン内見で絞り込もう コロナ禍以降、多くの不動産会社ではオンライン内見が可能になりました。
物件を選定し、不動産会社の担当者に現地でテレビ電話を繋いでもらい物件を確認することが可能です。オンライン内見で2件くらいまで物件の絞り込みをしましょう。
候補物件が決まったら、可能であればご親族の方に内見してもらいましょう。皆さんのことをよくご存知の親族の方であれば、例えばお子様にとって気になる点があるとか、生活サイクルで気になる点があるとか、不動産会社の担当者では気がつかないポイントを伝えてくれることがあります。
【関連記事】 オンライン内見の有効活用法を伝授します!
気に入った物件が見つかったら申込手続きに進みます。事前に情報を共有して貰えれば代筆も可能ですが、署名欄を代筆するわけには行きません。申込の受付は申込書が届いた順に受理される為、このタイムラグによって一番手を取り逃すこともあります。
【対策】 事前に申込書を共有しておこう 申込書に記入する内容は概ね決まっています。事前に申込書の雛形に必要事項を記載し担当者に共有すれば時間短縮に繋がります。あわせて申込時に必要になる書類も事前に準備し、共有しておくとよりスムーズになるでしょう。
必要書類:入居者全員分のパスポートの写し(最後のページの住所欄は必ず記入していること)・収入証明(直近の年収がわかるもの)海外のもの
契約時に入居者の住民票が必須と言われてしまうと海外在住の方は取得が不可能です。また申込時の必要書類である収入証明については、日本の源泉徴収票は取得できない為、管理会社への確認が必要です。
【対策】 海外在住の為、契約時住民票が取得できない旨の合意が管理会社と取れていなければなりません。
海外の居住を証明する書類の提出または、転居後に住民票を提出することで対応してもらえることがあります。また収入証明についても海外の収入証明しか提出できない旨の合意をとる必要があります。
物件選定のタイミングで不動産会社に必要書類についての確認を必ずとってもらい、契約可能な物件のみ内見またはオンラン内見するようにしましょう。
オンライン重説など不動産業界も少しずつ変わってきてはいますが、現状では契約関係書類原本を郵送した上でテレビ電話を利用して重要事項説明を行う必要があります。
つまり管理会社が海外への契約書の郵送に対応してくれない場合は、契約できないことになります。仲介会社が郵送対応できる可能性もありますが、アジアでも3-4日は片道でかかります。海外への郵送契約を管理会社が承諾してくれるかどうかもポイントになるでしょう。
幼稚園や保育園、小中学校、高校の編入手続きも平行して行わなければなりません。手続き方法や面接、試験など学校ごとに異なる為、事前に準備が必要です。お子様の学校への編入をベースに引越を検討するべきでしょう。
【対策】 公益社団法人海外子女教育振興財団のホームページから帰国子女受入校を調べることができますので、詳細を確認しましょう。 幼稚園保育園については、空きの状況や挨拶面接等も有るため、海外在住期間であっても、帰国時の入園を想定した情報収集を心がけましょう。帰国便利中押webにとても参考になる記事がありましたのでリンクを共有します。 帰国までの賢いスケジューリング⑤「帰国後、子どもをスムーズに幼稚園・保育園に入れるには?」
画像公益社団法人海外子女教育振興財団 https://www.joes.or.jp/g-kokunai#13
1.帰国者の部屋探しが大変な理由 で帰国者の部屋探しが大変な理由について解説してきましたが、ここからはスムーズに部屋探しを進めるポイントについて解説していきます。
契約名義人が個人の場合、海外に在住しながら契約をしなければならない為、手続きがとても大変です。
もし契約名義を勤務先法人にすることができれば、住民票の提出を海外の居住証明または転居後の住民票で対応してもらうくらいで、契約のために帰国したり、海外へ郵送で契約手続きする必要もなくなり圧倒的にスムーズになります。法人契約については関連記事がございますのであわせてご覧ください。
関連記事:賃貸の法人契約、注意点や準備する物を徹底解説!【チェックリスト付】
入居後にイメージの相違があるのが、やはり1番不安だと思います。可能であれば帰国して内見だけでもすることができればベスト。帰国可能な場合はできるだけ多くの物件をまとめて内見し、優先順位付けをしておくことをオススメします。
内見時には申込を想定して
を持参するようにしましょう。
また入居審査の時に、管理会社や保証会社より本人確認の連絡が必ず入ります。 海外では時差の関係などで連絡が取りにくい可能性もありますので、可能であれば申込時に本人確認を済ませることができればベストと言えるでしょう。
内見時に帰国が難しい場合は、親御さんに内見してもらえないかがポイントになります。親御さんに内見していただきつつ、テレビ電話で現地の状況をライブで伝えることができれば、より納得感をもって物件を選ぶことができるはずです。仮に申込に進む際も親御さんに申込書を代筆していただくことが出来ます。
海外でサイン証明を取得して委任状を作成し、親族の方などによって代理契約をすることができれば、契約時の郵送がなくなり手続きがとてもスムーズになります。
限られた時間で手続きを進めなければならない帰国時の部屋探し。どのような不動産会社を選べばいいでしょうか?
せっかくいい物件が見つかったのに海外への郵送契約に対応できずに駄目になってしまったり、準備が悪くて内見後、申込手続をしている最中に他から申込が入ってしまったり、そもそもオンラインでの内見を積極的に対応してもらえなかったりなどがあっては、不安が募るばかりです。
ここではどのような不動産会社に依頼するのがベターかをまとめました。
ずばり海外からの帰国者で帰国前契約に対応できる担当がいるかどうか?をまず確認しましょう。対応できないあるいは経験がないと抑えるべきポイントが抜けて結果的に話が進められないということが起こる可能性が高いです。事前に確認することで、対応できる担当者をつけてもらえるか、対応できなければ他の会社を探すことが出来ます。
帰国者の部屋探しにオンライン内見はかかせません。担当者ベースでオンライン内見が可能かどうかは事前に必ず確認するようにしましょう。また連絡手段もタイムリーにやりとりをする必要がある為、LINEなどが利用できると望ましいです。
帰国者の部屋探しをスムーズに行うポイントについてでした。帰国者の部屋探しは準備とスピードがなによりも重要です。そのためには、不動産会社や日本にいるご親族との連携が重要です。
バレッグスには国際課という外国籍のお客様の専門部署もあり、海外とのやりとりや手続きに長けています。また海外からの帰国者の皆様への仲介実績も豊富です。海外から都内への転居をご検討されている方は是非当社バレッグスにお声がけください。しっかりとサポートさせていただきます。 それでは最後までご覧いただきありがとうございました。
【外部リンク】 無事に引越し先が見つかった際の引越し作業について ヤマト運輸:海外からのお引越
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