なんとなくアパートよりマンションがいい!そう思って物件探しをしている人は多いと思います。では、そもそもマンションとアパートは何が違うのでしょうか?防音や防犯に違いはあるのでしょうか?アパートとマンションとそれぞれの定義や、メリット・デメリットをしっかり解説します。
賃貸の種別として主なものが「マンション」と「アパート」。ではこの2つの違いとは具体的に何があるのでしょう。マンションとアパートそれぞれの定義について解説します。
英語ではアパートもマンションも「apartment」または「condominium」にあたり、集合住宅を意味します。「mansion」という英単語も存在していますが、「大邸宅・豪邸」を指す言葉だそうで、日本とは意味が全く違います・・・。
一方私達の住む日本ではどうでしょうか。実は日本でも「マンション」か「アパート」かを明確に定義する法律はありません。建築基準法上ではマンション・アパート共に「共同住宅」にあたり区別がありません。 しかし不動産業界では“不動産公正取引協議会”の定める「不動産の公正競争規約」によってマンションとアパートが定義されています。業界の自主規制ではありますが、違反した場合に注意・警告や、500万円以下の違約金を罰則として支払わせることができたり、公正取引委員会や国土交通省、関係都道府県への通報をできることからも、不動産業界に強い強制力を持つ規約と言えます。
「不動産の公正競争規約」が定める物件の種別で、マンションとは「鉄筋コンクリート造りその他堅固な建物であって、一棟の建物が、共用部分を除き、構造上、数個の部分(以下「住戸」という。)に区画され、各部分がそれぞれ独立して居住の用に供されるものをいう。」とされています。 つまり物件の構造が鉄筋コンクリート造その他堅固な建物のことをマンションと定めています。 堅固な建物にあたる構造は、鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄骨造・重量鉄骨造などがこれにあたります。
外部リンク:不動産の公正競争規約
「不動産の公正競争規約」が定める物件の種別で、アパートとは「マンション以外の建物であって、住戸ごとに、賃貸するものをいう。」とされています。 堅固な建物と区別して非堅固な建物とされていて、構造は木造・軽量鉄骨造などがこれにあげられます。
不動産の公正競争規約はあくまでも不動産取引を公正に行う為の規約です。規制をかけているのはあくまでも不動産業者です。つまり不動産業者ではない大家さんを規制するものではありません。ですから大家さんが物件につける名称は規制の対象にはならないことになります。 木造のアパートに「◯◯マンション」とつけることも、鉄筋コンクリート造のマンションに「◯◯アパート」とつけることも規制の対象にはならないので注意が必要です。
マンションとアパートの違いについて解説したところで、ではマンション暮らしに向いている人とはどのような人でしょうか?マンションの特徴やメリット、デメリットから解説していきます。
マンションはアパートと比較するとエントランスなど共用部が充実している為、しっかりとしたオートロックが設置されていることが多いです。オートロックだけでなく内廊下の物件や、外廊下の場合でも低層階では目隠しがつけられていたりと、セキュリティに力を入れている物件が多いです。
一概にはいえませんが、鉄筋コンクリート造のマンションの中には防音性能が高い物件もあります。鉄筋コンクリート造の中でも「壁式工法」とよばれる、部屋の四方をコンクリートの壁で囲む造りの物件は、防音性能がとても高く、騒音等のトラブルは起こりにくいと言われています。
ただし不動産会社やネットの情報では「壁式工法」かどうかを判別することはできません。実際に内見した際に、隣室との間の壁をコンコンと叩いてみてください。空洞があるような軽い音がした場合は「壁式工法」ではない可能性が高いです。コンクリートの壁を叩くと、ゴンゴンと石を叩いたような音がします。防音性能を重視したい人は確認しましょう。 ただし築年数が新しい物件はコンクリートに囲まれていなくても、防音性や断熱性の高いグラスウールなどの断熱材が、隣室や屋外との間に隙間なく設置されているので、そこまで大きな問題にはなりにくいです。同じ鉄筋コンクリート造でも、築年数が経過している物件は、断熱材が劣化していて防音性能が低いこともあります。防音性能には構造と築年数2つの要素が関係しますので注意しましょう。
特に4階建て以上のマンションは、通り沿いや、駅近くの商業地などにあることが多いため、通勤や通学に比較的明るい道を利用できる傾向があります。というのも、行政は地域のどの区域にどんな建物が建てられるかを「用途地域」として指定しています。商店街では建物が隙間ほとんどなく建てられていますが、住宅街は庭のスペースがゆったりとられていたりと土地の使い方についてルールを決めているのです。階数の高いマンションはこのような理由で、通り沿いや商業地などにしか建てられないので、結果的に比較的明るい道を通って帰りやすくなるわけです。
マンションの良さと言えば、やっぱりグレードの高さ。高級感のある物件が多いことも大きなメリットです。特にエントランスなどの共用部分は豪華な仕様になっていることが多いです。特に分譲マンションのグレードは非常に高く、共用部だけでなく室内の設備も賃貸の仕様ではない為、とても充実していることが多いです。物件の豪華さを重視したい人は絶対にマンション、特に分譲マンションがおすすめです。
マンションのデメリットはやはり賃料が高いこと。建築コストがアパートよりも圧倒的に高い為、そのコスト分が家賃に影響します。むしろ、マンションの価格を標準と捉え、アパートが安いと考えましょう。
特に鉄筋コンクリート造の物件は、気密性が高く、防音性、耐熱性が高いメリットがありますが、デメリットとして湿気が室内にこもりやすく、結露やカビが発生しやすいという特徴があります。2003年以降建築の物件では24時間換気システムの設置が義務付けられていて、多少軽減されますが、それ以前の建物で換気システムの無い物件や、通気通風がとりにくい間取りの物件などは注意が必要です。
先程メリットで、通勤や通学に明るい道を利用できることが多いと解説しましたが、裏を返せば人目につきやすい場所に物件があるとも言えます。バランスがとても難しいですね。。特に商業地付近の物件は人通りも多い為、セキュリティを重視した物件を選ぶことをおすすめします。
マンションは部屋に大きな柱や梁(はり)が多い特徴があります。例えば部屋の角に大きな柱があればベッドを壁ぎりぎりまで寄せられないなど、家具のレイアウトに影響がでます。マンションには柱や梁が必ずあるものと考え、注意して家具選びをしましょう。
つぎにアパート暮らしに向いている人とは、どのような人なのでしょうか。アパートの特徴やメリット、デメリットから解説していきます
アパートのメリットは家賃が安いこと。建築費用がマンションと比べると安い分、家賃は価格を抑えて設定されることが多いです。とにかく家賃を抑えたい人にはアパートがおすすめです。
マンションと比べて相場が安くなる為、同じ予算で物件を探した場合、当然条件が良くなります。「マンションで探していた時は、ユニットバスの部屋しかみつからなかったけど、アパートで探したらバストイレ別の部屋が見つかった」なんてことは普通に起こります。特に築年数の新しいアパートは防音性や断熱性も高い物件が多くおすすめです。
アパートは基本的に住宅街に建てられている為、住環境は落ちついていることが多いです。ガヤガヤした環境はあまり好きじゃないという方は、アパートを探した方が良い物件が見つかるはずです。
隠れたアパートのメリットとして、マンションよりも柱や梁の影響を受けにくいことがあげられます。物件によっては、ほとんどないということも珍しくありません。アパートは2階建の物件が多い為、そこまで太い柱を、構造に使用せずに建築できるからです。柱の影響を受けなければ、部屋の隅まで家具が配置できる為、広々と空間を使うことができます。
アパートのデメリットとして、セキュリティがマンションと比較すると劣ることが多いことがあげられます。特にオートロックは、門扉に設置されている場合はありますが、建物を取り囲むように設置されていることは稀です。しっかりと入口が覆われたオートロックじゃないとダメという人には、アパートは不向きと言えるでしょう。
鉄筋コンクリート造のように、コンクリートの壁で隣室との区画が分けられていることはありません。基本的にはグラスウール等の断熱・防音材によって防音対策をしています。築年数が新しい物件は大きな問題になることはありませんが、特に古い物件には注意が必要です。隣室との間が収納が配置されていて、直接隣り合わせになっていない場合は、音の問題が緩和されることがあります。また隣の部屋とのことだけではなく、上下階の音もアパートは響きやすい傾向にあるので注意が必要です。
地域によって異なりますが、一般的に住宅地域は、駅から少し離れた場所に多いです。駅から近い物件を探している人は、アパートで探すと見つかりにくいかもしれません。10分から15分程度は駅から歩くことを覚悟しましょう。もちろん駅近くにも、閑静な住宅街は稀にあります。ただ駅近のアパートは、その分家賃も高くなるので家賃を安く抑えられるというアパートのメリットは薄くなってしまいます。
アパートは住宅街にあることが多いので、どうしても人通りの少ない道を通る利用する可能性が高くなります。人通りの少ない道を出来る限り避けたい場合は、多少遠回りをしてでも、人通りの多い道を選ぶなど工夫が必要です。
そもそもアパートとマンションの違いが、建物の構造でしかないので、それぞれのメリット・デメリットは、あくまでも可能性や傾向でしかありません。今回解説した内容をもとに、自分自身の好みを把握し、物件探しに活かしていただければ幸いです。最後までご覧いただきありがとうございました。
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